『ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか』の発売とほぼ同じ時期に山田悟先生の『糖質制限の真実』が発売されました。
山田先生は緩やかな糖質制限を提唱して、多くの優れた海外の論文を紹介し自らも糖質制限の有効性を示す論文を発表しています。
糖質制限が国民的なものになるといいと思います。
この本では、ケトン体が出ないレベルの糖質制限を推奨していて、1日の糖質量は130g(1食20-40gにおやつに10g)ならいいと言っています。
ケトン体については、1000μmol/Lになぜか線を引いてこれよりも高いのは危険であるとか、通常人ではこの値を超えないと言っています。
なんでもエビデンスを重視している山田氏には珍しくこのページは根拠のない数字を並べて、ケトン体が危険といい、出ないレベルを強調しています。印象でものをいい、根拠がないことを、ロカボ理論の根拠にしてしまっています。
糖質制限をすると、速やかにケトン体が上昇して、6日間で2600μmol/Lになったというフラッシュの記者の記事がここにあります。身体は快適だったと言っています。
また函館の産婦さんも高いケトン体値を報告してくれました。
1000μmol/Lどころか8000μmol/L超えて元気にされている方もいます。私の外来には2000-3000μmol/L位の方はたくさん見かけますが、その値でも何も困る方はいません。
つわりの妊婦が3000μmol/Lくらいはありますから、当然です。
せっかく糖質制限の真実を書いたのですが、このケトン体に対する認識は、今までの糖尿病学会のレベルを超えられないようです。
私の本では、すべて検査をして結果を示しています。
ケトン体が出ないレベルのロカボのという定義もケトン体の真実をもとにしていただきたかったので残念です。