ヤフーの知恵袋に、北里大学山田悟医師が「ケトン体が血管内皮を傷つける」との発言したことに対して、それが間違っていることをアメリカの東海岸で研究しているケトン体の研究者アジェンデさんが、科学的に説明してくれました。
「糖質制限の真実」著者の山田悟先生が糖質制限の解説をされる中で「ケトン体は血管を傷つける」とテレビで発言されたようで、日本では糖質制限自体が危険であるかのような誤った認識が広まりネットで一人歩きしているのを知っておりましたのでこの機会に一言発言させていただきます。
結論から述べれば、ケトン体ほど安全性が高く、血管内皮を保護する化合物は他にはないといえるでしょう。これは基礎研究者の一致した意見であると思います。
一般にケトン体はヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の阻害や、特異的な受容体を介して、酸化ストレスに対して強い防御作用を持っています。血管内皮細胞にも酸化ストレスに対して保護作用を有しているのです。
従ってケトン体は血管内皮を保護し、ブドウ糖は血管内皮を傷つけるということこそが正に「糖質制限の真実」なのです。
本の著者の山田悟医師に聞いてみたいことは、ブドウ糖とケトン体を比較すれば、ブドウ糖が血管を傷付けるという論文の方が圧倒的に遥かに多いのに、ケトン体に関してほんのわずかある論文をとりたてて述べるのはなぜか、ということです。山田氏はこの事実を切り取って、「血管を傷つける」と述べている。研究者の視点から見れば全く合点がいかないというのはこのことなのです。
――――正に不可解至極です。これは明らかに確実に証拠不足であり、山田医師は糖尿病の医者としてのお忙しい日々の中で、しかも英語の論文を読んで、何か勘違いされてしまったのだろう、としか思えません。」
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14164905784