宗田哲男です。
1型糖尿病の7歳の男の子が亡くなった事件にたいへん心を痛めております。
まず亡くなられた男の子のご両親に心からおくやみ申し上げます。
そして、医師として、こういう事件が二度と起きないことを心から願っております。
このニュースでコメントなさっている糖尿病の専門医の東京女子医科大学東医療センターの杉原茂孝教授のおっしゃる
「1型糖尿病はインスリンをつくる細胞が破壊されてしまい、インスリンが絶対的に不足した状態に陥ってしまう病気なので、インスリンを補ってあげなければ生命を維持することができい」
つまり、
「一型糖尿病には、インシュリン注射が絶対に必要である」という論。
今までの医学界では、それが常識でした。
しかし、医療の世界では現在「根拠に基づく医療」が広がっています。
その具体例を拙著『ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか』で、数多く提示しております。
特に「1型糖尿病では、インシュリン注射が絶対に必要」というのが今の治療法です。
ただ、最近は1型であっても、まだインスリンの分泌が少量でも残されている場合は、ゆっくりと進行するタイプもあるので、食事で糖質を控えながらインスリンを使わないで管理できる場合もけっこうあります。
この件については、すでに拙著『ケトン体が人類を救う 糖質制限でなぜ健康になるのか』をご購入いただいた方は、ぜひ、P87ページ〜109ページまでと、337〜339までを、ご一読いただければ幸いです。
糖質制限することで、1型糖尿病の方がインシュリン注射なしで管理できている例、加えて、インスリンをつくる細胞までもが再生されている実例をご紹介しています。
また2型でインスリンが必要と言われたかたのほとんどがインスリンや内服薬が不要になった例も紹介しています。
まず、注射や薬を使うのではなく、血糖値をコントロールするには食事での糖質量の管理が重要なのであって、それができない時にインスリンなどを使えばよいのです。
ただし、現在通院中の方や、薬を使っている方は、自分の判断で薬をやめたり、薬を使いながら糖質制限を始めることは絶対にやめていただけくように強くお願い申し上げます。
今では糖質制限を取り入れている医療機関がたくさんあります。
そういう医療機関を受診しながら、始めることをお勧めします。
宗田マタニティクリニック 宗田哲男
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20151126/3795933.html