「炭水化物の摂取比率の60%という数字には根拠がない」ということを、糖尿病学会の食事指導担当医の宇都宮慈恵医大の教授がようやく言いました。
『ジョスリン糖尿病学』
故ジョスリン博士は、糖尿病学の父と呼ばれた医師であり、ジョスリン糖尿病センターは、全米で最も有名な糖尿病治療の病院です。
ジョスリン糖尿病センター ではすでに炭水化物40%を指示しています。
2005年版のこの世界でも最も権威ある教科書の一つ「ジョスリン糖尿病学」第2版(2007医学書院・日本語訳本)のP693に、
- ジョスリン糖尿病センターは、太りすぎや肥満合併2型糖尿病患者の食事療法勧告を改定し、炭水化物は総摂取カロリーの40%以下とする。
- 炭水化物を総カロリーの40%以下とし、野菜、果物、そのまま砕いた穀物のような低グリセミックインデックス食を主な摂取カロリーとするべきである。
- 細かく砕いた穀物、パスタ、パン、シリアル、いもといったでんぷん質の食品はできるだけ避けるべきである。
そうです。
アメリカのこのクリニックでは日本より20%も炭水化物量を少なくしているのです。
日本でこういう方向を打ち出せたら、糖尿病や肥満の患者は大きく変わるでしょう。
60%を死守するのは、糖尿病をなくそうという気がないように思えます。