米国糖尿病学会(ADA)は徐々に糖質制限食への評価を強めています。
日本糖尿病学会とは、かなり違います。
2019年4月「成人糖尿病患者または予備軍患者への栄養療法」コンセンサス・レポート(英文)を発表しました。
糖質制限食が積極的に推奨されています。
<ADAと糖質制限食の歴史>
①2007年まで糖尿病の食事療法において糖質制限食は推奨しないとしていた。
②2008年、「食事療法に関する声明2008」において、「減量が望まれる糖尿病患者には低カロリー食、もしくは低炭水化物食によるダイエットが推奨される」と、1年の期限付きで、糖質制限食の有効性を認める見解を記載。
③2011年、肥満を伴う糖尿病患者に2年間の期限付きで糖質制限食の有効性を容認。
④2013年10月の『成人糖尿病患者の食事療法に関する声明』において、
- 全ての糖尿病患者に適した“one-size-fits-all(唯一無二の)”食事パターンは存在しないと明言。
→ patient-centered approach を強調。 - 患者ごとに個別に様々な食事パターン〔地中海食,ベジタリアン食,糖質制限食,低脂質食,DASH食〕が受容可能。
- 最適な炭水化物、蛋白質、脂質における理想的な比率を示唆するエビデンスはない。
- 炭水化物摂取をモニタリングは、依然として血糖管理の改善における重要な戦略である。
2013年に、初めて、ADAは期限などの前提なしで糖質制限食を正式に容認しています。
5/9に「内臓脂肪がストンと落ちる食事術」を出版された江部康二先生が、ご自身のブログ「ドクター江部の糖尿病徒然日記」で詳しい記事を書いておられます。ぜひ、ご覧ください。